北西から南東に細長く伸びる京都府。
京都府は、南部地方は京都市を中心に京阪神都市圏の一帯に含まれ、中部の丹波高地を挟んで北部・丹後半島地域は日本海に面するという位置関係です。そのため、同じ京都府下でも南部と北部とでは気象条件が異なり、天気予報でも「京都府南部」と「京都府北部」に分けられています。
時々気になるのですが、天気予報の「南部」と「北部」の境界はどのあたりでしょうか?
京都市内および以南の長岡京・宇治・京田辺市や相楽郡などが「南部」、綾部・福知山・舞鶴市および丹後半島地域が「北部」に含まれていることは、ごく自然のことでしょう。微妙なのは、これらの地域を分け隔てている丹波高地。実は、亀岡市・南丹市および京丹波町全域が「南部」に含まれているようです。
京都市の北西に隣接する亀岡市、および南丹市の桂川流域(旧・八木町、園部町、日吉町)が「京都府南部」とされるのは納得できます。大阪湾・瀬戸内海に注ぐ淀川水系に属しており、地理・経済・文化などあらゆる面で京阪神都市圏(特に京都市)の影響を強く受けているので、別に違和感はないでしょう(山間部なので、宇治・京田辺などに比べると冷え込みは強いと思うが)。
一方、南丹市北部(旧・美山町)および京丹波町は、日本海に注ぐ由良川水系の流域だし、特に「かやぶきの里」で人気を集める美山町は丹後半島に負けないぐらい?雪が深く積もることも少なくないと思われるので、気象条件からすれば「北部」に入れたほうがよいかもしれませんね。ただ、これらの地域は、黒豆・栗・松茸・丹波ワインほか京料理食材の宝庫として知られ、経済・文化的には福知山・舞鶴よりも、大消費地の京都市とのつながりが強いようで、微妙なところでしょうか。日本海側と瀬戸内海側の分水嶺が比較的ゆるやかという事情もあるのかもしれません(参考までに近くの兵庫県丹波市の「水分れ」は日本一低い分水嶺として有名)。