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2009年 06月 08日
近鉄奈良線・京都線・橿原線(および支線の天理線・生駒線・田原本線)の主力だった8000系。 1964年の新生駒トンネル開通に合わせて、900系の増備という形で登場。 最終的に1980年までに208両となって、近鉄の車両形式で最大の陣容を誇ることになる。 8000系のあとに、同系と同じ車体スタイルで8400・8600・8800系も登場。 また、京都・橿原線用旧型車600系の電気機器を流用し、8000系と同じ車体を架装した920系も1972年に登場(1980年代後半に名古屋線に移籍し1010系に形式変更)。 900系・8000系にはじまる車体スタイルは、同世代の大阪・名古屋・南大阪線用の通勤車両とはちがって裾を絞って車体幅を拡張しているのが特徴だが(1979年に京都市地下鉄乗り入れ対応として試作された3000系も同じ)、それ以外については外観面では共通している。 また、1980年代後半になると、主要機器はVVVF化され大阪・名古屋・南大阪線用車両も裾を絞るようになり、2000年の「シリーズ21」登場まで、近鉄通勤車の標準スタイルとなる。 一方、奈良・京都線用の車両形式もこれまでの8000・9000代ではなく、大阪・名古屋線への転属を考慮して1000代(1233系、1020系etc.)を名乗るようになり、広軌線(1435mm)の通勤車の標準形式となった、 1996年から廃車が始まり、現在大部分が廃車され44両が残る。 なお、8000系列(8000、8400、8600、8800系)は阪神への乗り入れ列車には使われていない。 さて、この8000系は、大きいコンプレッサーの音が印象に残っている。 つまり、阪急の同世代の車両(2000、2300、3000、3100系)で採用されていたD-3-NHAと同じ音で、犬の遠吠えのような音が特徴的だった。 そんなわけで、D-3-NHA型コンプレッサー作動音を聴くと、関西私鉄らしさを感じる。 ただ、残念なことに1990年代半ばから8000系の廃車が発生するとともに、残った8000系についても新しい形式のコンプレッサーに取り替えられてしまい、近鉄ではこのD-3-NHAタイプの音がほとんど聞けなくなった(南大阪線の6200系などではこれに近いタイプのコンプレッサーが残っているが、音は大きくない)。 現在、関西でD-3-NHAタイプのコンプレッサーの音が味わえるのは、能勢電鉄ぐらいだろう。 ◎関連記事 阪急2300系2309F
by N-3899
| 2009-06-08 19:19
| 近鉄・阪神・山陽電鉄
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