「尼崎」という名前の駅は2つある。
JRと阪神の駅だが、両者は2kmほど離れている。
JR尼崎駅と阪神尼崎駅は、ともに乗り換え駅のターミナルとして賑わっている。
まず、JR尼崎駅では、JR神戸線(東海道本線)とJR宝塚線(福知山線)、JR東西線が接続する。
かつては東海道・山陽本線(琵琶湖線~JR京都線~JR神戸線)の新快速はおろか、快速さえも止まらなかった尼崎駅だが、1997年にJR東西線(京橋-尼崎)が開通して事情が変わった。
片町線(学研都市線、木津-京橋間)はJR東西線開通により、JR宝塚線・JR神戸線と終日直通するようになり、またJR京都線京都・高槻方面からJR宝塚線への直通電車も運転されるようになった。
これに伴って、尼崎駅が重要な乗り換え駅となることから、快速・新快速が停車するようになり、さらに福知山線の特急〔北近畿〕や急行〔だいせん〕(〔だいせん〕は2004年に廃止)も尼崎に停車するようになる。
JR尼崎駅から乗り換えなしで、東海道本線を東へ新快速で京都・米原・長浜・敦賀(夜のみ快速大垣行きもある)、西へ新快速・快速で姫路・相生・播州赤穂まで、JR東西線・学研都市線で四条畷・京田辺・木津(深夜のみ奈良)へ、また夕方のみおおさか東線・大和路線経由で王寺・奈良まで行ける。
また、福知山線の特急〔北近畿〕に乗って福知山・豊岡・城崎温泉まで行けるわけだ(〔だいせん〕では鳥取・倉吉・米子まで行けた)。
なお、かつては東海道本線は普通電車しか止まらなかったので尼崎駅から1本の列車でせいぜい京都・西明石ぐらいしか行けなかった反面、福知山線については非電化時代は大阪駅から鳥取・米子・出雲市方面へ直通する鈍行列車があったので、1本の列車で京都府・兵庫県北部はおろか、さらに鳥取・島根県まで行くことができたわけだ。